ニューヨーク 国立アメリカインディアン博物館

国立アメリカインディアン博物館は、ニューヨークが初めての人にも、何回かいらしたことのある人にも、立ち寄る価値のある場所です。この博物館は、連邦政府が運営する世界最大の博物館、リサーチコンプレックスであるワシントンD.C.のスミソニアン協会(Smithonian Institute)の一部です。政府による運営のため、入場無料というところも、魅力的ですね。
Contents
フォートアムステルダム
この博物館を訪れるべきなのはそのためだけではありません。地下鉄4、5番でBowling Greenまで、または地下鉄1番でSouth Ferryまで行き、外に出ると、博物館の建物の美しい外観が目に留まります。博物館が入っている税関ビルは、両側の柱や正面の幅広の階段が、まるでギリシャの神殿のようです。建物は美しいだけでなく、豊かな歴史をも持っています。この建物は1625年にオランダ人が建てたフォートアムステルダム跡に立てられました。このフォート(砦)は、ニューアムステルダムの港を守るために建てられたものです。ここはオランダ人とネイティブアメリカンが、動物の毛皮、海や航海ルートなどについて物々あるいは情報交換をした場所でもあります。この交流はいつでも平和に行われたわけではなく、後の1664年にニューアムステルダムを手に入れたイギリス人でさえも、ネイティブアメリカンとしばしば衝突しました。ですから、国立アメリカインディアン博物館が税関ビルに入っているのは、純粋な偶然ではないのです。オランダ人が初めてネイティブアメリカンと出会ったその場所で、4世紀後の今、まさに彼らの足跡をたどることができるでしょう。
インフィニティ・オブ・ネイションズ(無限大の国々)
博物館の常設展 “Infinity of Nations”では、様々なインディアン国家の歴史と芸術を観ることができます。これは富裕なニューヨーカー、ジョージ・グスタフ・ヘイ(George Gustav Heye、1874-1957)が北中南米を旅行中に収集した何万もの品のたった一部です。ロウアーマンハッタンの博物館のエントランスのある階で、卵型のホールを抜けた先が展示の入口です。展示室へ入っていく前に、かつての港の絵がホールの天井に美しく描かれているのを観るのをお忘れなく。展示室では、インディアンの様々な衣服や、家庭用品、芸術作品などを、居住地別に観ることができます。
Omaha族とApsáalake族
たとえば、アメリカ中西部のOmaha族とApsáalake族についてよりよく学べる真ん中のセクションから始めるのはいかがでしょうか。Omaha族のお金持ち Inshata-Theumba が着たという小さなウェディングドレスが展示されています。Apsáalake族の男性が兵役を完了した際にもらったとされる戦士服も観ることができます。この服はバッファローの皮からできており、それを着る人の業績が描かれています。保存された2着のうちの1着をここで観ることができます。展示を観ていると、それぞれの部族で違った形式、違った道具を持っていることにお気付きになると思います。Seminole族は赤、それに対してLakota族は黄色や青色を多用します。狩猟の武器は、異なる生息環境にあわせて調整されてきました。ある部族は木製品、他の部族は陶磁器と石製品に着目していました。こういった多様性に興味がおありの方はどなたも、卵型のホールの右手にある展示室へ行ってみると良いでしょう。若いインディアン芸術家たちの作品が展示されています。階下ではダンスやミュージカルのパフォーマンスを観ることもできます。博物館のサイトからプログラムをチェックしてみてください。
全体として、この博物館は近代アメリカの起源を楽しく学べる場所だと思います。博物館の大部分を観るには、1時間から1時間半ほどの時間をとると良いでしょう。博物館は子どもでも楽しめます。エントランス横の図書館で、子どもたちは知育ゲームをして遊んだり、下の階でティピー(インディアンの円錐形をした移動用住居)の中でインディアンのお話を聴いたりできます。
基本情報
- 開館時間:毎日10:00 – 17:00
- 所在地:1 Bowling Green
- 入場無料
国立アメリカインでイァン博物館の他にもたくさんのニューヨーク 最高の美術館・博物館があります。
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